プロフィールの欄を見ていただければお分かりの通り、私は一応留学経験があります。海外に少しでも興味があって、しかも英語を話せるようになりたい!と思っていらっしゃる方々にとって、おそらく留学は語学学習の究極的手段だとお考えの方々も多いと思います。私も別にこれを否定する気はありません。学習している言語が実際使われている国で生活するというのは、ある意味最高の語学学習環境といえるかも知れません。しかし、昨今の留学ブームというか、留学すれば万事OK的なメディアのとらえ方、そしてまたそれに影響を受けて、何か語学学習というか留学そのものが「目標」もしくは「夢」という感じで、「語学の修得」という真の目標なり夢そっちのけで貯金にいそしむ方々を目にするに付け、何か腑に落ちないものを感じてきました。
確かに、目標に向けてがんばる姿というのは、美しいと思いますし、良いことだとも思います。個人的に言えば、人の持っている目標に対して難癖つける人間は嫌いですし、もっと言えば、目標に良い悪い、もしくは意味があるないなどと言うこと自体意味がないと思っています。どんな目標であろうと、その目標に向かってがんばること自体がその人間にとっては「人生」そのものなんだし、他人の目標に対して難癖つける人間こそが、自分自身の目標が本当に難癖をつけている人間の目標と比べてそんな大そうなものなのか考えてみる必要があるんじゃないの?と思っています。
話がそれました。ただし私がここで言いたいことは、その持つべき「目標」が、正しい情報に基づいたものなのか、もしくはこれは果たして自分にとって適切な「目標」なのか?という事を疑って見ることもまた必要だと言うことです。資本主義社会ですから、当然企業というのは完全にウソだと証明できること以外はどんなことを言っても許されてしまうわけです。留学でもうけよう、と思っている業者は、完全にウソとなるぎりぎりのところまで拡大解釈して、留学を魅力的なものとして宣伝するのは当然のことでしょう。
まあ、これは留学に限らないことですが、ここでやはり消費者の方が利口になってメディアリテラシーというか、そういう宣伝を真に受けないように気をつけて、情報を解釈する慎重さを持つしかないでしょう。そんなわけで、留学というのは、業者が宣伝しているほど、面白おかしく、お手軽にお気軽に楽しめるものではないのは分かると思います。
ただし、私がここで言いたいことは、「留学なんて意味がない」ということではなくて、留学という選択をするにしても、それ以前の問題として、留学の正しい理解を得ることから始めましょうよ、ということなのです。正直な話、私は自分が留学してよかったと思っています。というか、留学によって人生が変わった、とも思っています。ただし、その充実感なり満足感を得るために払った犠牲というか、失ったものも数多くあると思っています。人生はいずれにしてもギブアンドテイクなわけですから、何かを得たら、何かを失わなくてはならないものなのかも知れません。ただし、その失うかもしれないものと留学を天秤にかける慎重さは少なくとも必要だと思います。そんなわけで、ここに正直者と自認する管理人の、留学に対する本音の印象を書いていきますので、興味のある方は読んで見てください。
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